2026.02.18
睡眠時無呼吸症候群についてお話していただきました。
自分ではなかなか気づけないかもしれません・・・
寝ているとき、起きているときの症状など記載されてますので、みなさんも確認してみましょう!

睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群(SAS-Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に10秒以上の無呼吸が1時間あたり5回以上、
または7時間で30回以上 繰り返される病気です。
日本人の患者数は、正確な統計がないものの、約500万人~1000万人といわれています。
ただし、そのうち、病院で診断治療を受けている人は50万人程度(5~10%)です。
受診のきっかけは、ご本人の自覚よりも寝ている間に息が止まっていると家族に指摘されて、という理由が多いです。
男女別でいうと男性に多い病気で、働き盛りの年代の男性に多く、女性の場合は更年期後の年齢に多いです。
SASの患者さんは、睡眠中に繰り返し呼吸が止まったり浅くなったりすることで体内の酸素が不足し、脳や心臓、代謝系に負担がかかります。
自覚症状に乏しく本人が気づかないうちに進行する点が特徴です。
放置すると高血圧や脳卒中、心筋梗塞、重度の居眠り事故リスクが高まります。
思い当たる方は、早めに病院を受診して検査をし、SASと診断されたら治療を受けることを強くお勧めします。
●どんな症状か
主な症状は大きないびき、起床時の頭痛や口喝、熟睡感がないこと、日中の強い眠気、などです。
夜間に何度もトイレに起きる、寝汗をかく、朝の血圧が高いなども関連が疑われます。
本人の自覚が乏しい場合も多く、家族や同居人が早期に気づき指摘することも重要です。
寝ている間
・いびきをかく
・いびきが止まり、大きな呼吸とともに再びいびきをかき始める
・呼吸が止まる。呼吸が乱れる、息苦しさを感じる
・何度も目が覚める(お手洗いに起きる)
・寝汗をかく
起きたとき
・口が渇いている
・頭が痛い、ズキズキする
・熟睡感がない
・すっきり起きられない
・身体が重いと感じる
起きているとき
・強い眠気がある
・だるさ、倦怠感がある
・集中力が続かない
・いつも疲労感がある
睡眠時無呼吸症候群の原因は
睡眠時無呼吸症候群の原因の多くは、空気の通り道である上気道が物理的に狭くなり呼吸が止まってしまう閉塞性によります。
上気道のスペースが狭くなる要因としては、首・喉まわりの脂肪沈着や扁桃肥大のほか、舌根(舌の付け根)、口蓋垂(のどちんこ)、
軟口蓋(口腔上壁後方の軟らかい部分)などによる喉・上気道の狭窄が挙げられます。
具体的には、肥満の方が多いですが、やせていても小顔で顎が小さかったり、首周りの筋肉や脂肪の付き方によってなる場合があり
アジア人は欧米人に比べると、肥満の程度にかかわらずSASになりやすい特徴があります。

睡眠時無呼吸症候群と生活習慣病の関係
生活習慣病の中には肥満体系の方も多く、SASを合併することも多いといわれます。
また、SASには、様々な生活習慣病が合併しやすいといわれています。
睡眠は量的にも質的にも満たされていることが望ましいのですが、SASによって適切な睡眠がとれず、自律神経のバランスを崩したり
酸素が足りなくなるため、身体全体に関わる生活習慣病の発生や状態の悪化に影響を及ぼすようになります。
SASと生活習慣病はいわば鶏と卵のような関係といえるでしょう。
また、SASが重症化した場合、心血管イベント(心筋梗塞や脳卒中)のリスクが上がるといわれています。

睡眠時呼吸症候群の検査
SASと思われる症状がある場合、まず医療機関を受診して検査を受けます。
SASの検査と治療をしているのは、耳鼻咽喉科、内科、呼吸器内科、精神科などが主です。
あらかじめ、SASの検査や治療を行っているか問い合わせてから受診することをお勧めします。
受診すると、まず問診と簡易検査(自宅で指先や鼻にセンサーを装着し、呼吸や酸素飽和度を測定)が行われます。
場合によっては入院して本格的な終夜睡眠ポリグラフ検査(睡眠段階や呼吸、いびき、酸素、心電図、体位などを総合的に評価)する場合もあります。

睡眠時無呼吸症候群の治療
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)療法(持続陽圧呼吸療法)が標準的な治療です。
寝ている間の無呼吸を防ぐために、鼻マスクから一定の圧力で空気を送り続け、気道の閉塞を防ぎます。
装置からエアチューブを伝い、鼻に装着したマスクから気道へと空気が送り込まれます。
適切に使用できれば日中の眠気軽減、血圧改善、睡眠の質向上が期待できます。


日本の医療保険制度では、CPAP装置を医療機関からレンタルして使用するのが一般的です。
きちんと装着できているか、SASの改善度合いはどうかの確認等のため定期的な受診が必要になります。
睡眠時無呼吸症候群の予防
最後に、睡眠時無呼吸症候群の日常的な予防法について触れます。
まずは適正体重の維持です。
肥満は気道を圧迫する首周りの脂肪を増やし気道を狭くする原因となるため、またほかの生活習慣病の原因ともなるため、
バランスの取れた食生活と適度な運動で、肥満を防止又は解消しましょう。
過度な飲酒、アルコールにより筋肉が弛緩し、気道が狭くなるため、控えましょう。
特に就2.3時間以内の飲酒(寝酒)は避けましょう。
同様に、一部の睡眠薬も喉の筋肉を緩めて無呼吸を助長することがありますので、常用しないようにしましょう。
服用が必要な場合は医師にご相談ください。
また、アレルギー性鼻炎や慢性的な鼻詰まりの治療をすることで、鼻呼吸を習慣化することも効果的です。
寝るときに横向きで寝ることもおすすめです。
仰向けで寝ると、重力で舌が喉の奥に落ち込み気道が塞がりやすくなります。横向きで寝ることで、気道を確保しやすくなります。
慣れない場合は、背中にクッションを置いたり抱き枕を活用するのも有効です。
産業医 渡辺由紀子